気候変動、生物多様性、廃棄物問題など深刻化する地球規模の環境問題の解決には、このような問題を引き起こしている主な原因の一つである私たちの消費の在り方を持続可能な消費に変えていくことが必須となっています。
1992年のリオ会議で採択された「アジェンダ21」第4章では非持続可能な消費と生産から「持続可能な消費と生産」への転換の必要性が取り上げられ、2012年の「リオ+20」では持続可能な消費と生産に関する「10カ年計画枠組み」が採択されています。また、持続可能な開発目標(SDGs)の目標の中にも「責任ある消費と生産」が掲げられるなど、世界レベルでも喫緊の課題となっています。
我が国においても90年代初頭からグリーンコンシューマー活動が展開され、グリーン購入ネットワークの結成と展開、グリーン購入法の制定がすすみ、国、自治体、企業のグリーン購入活動が広がりました。また、近年では、フェアトレードが一定の広がりを見せるなど、エシカル消費(倫理的消費)に関しても取り組みが始まっています。
しかし、残念ながら日本の取り組みは顕著とはいえず、いまだ市民による持続可能な消費の取り組みが経済活動に大きな影響を与えるには至っていません。とりわけ個人消費者の消費行動を変えていく活動は、部分的や地域的な成果は上げているものの、この10年間ほどは大きな進展があるとはいえず、多くの消費者が日常的な行動として取り組み、企業活動に大きな影響を及ぼすものには至っていません。
そこで、当ネットワークでは、消費者から持続可能な消費を実現し、ひいては持続可能な社会を実現することを目的として2016年1月に、33のNGO・民間団体で設立されました。